カスタム・DIY

【ハイゼットDIY 第3弾】iPadをナビに!電源の取り出し方から解説【S700V】

この記事では、ハイゼットカーゴ【S700V】をiPadを使ったナビ付き仕様にする方法を紹介します。
専用ナビを買わずにiPadを活用するメリットや、必要な装備、設置の手順まで詳しく解説。実際に私が配達で使っているリアルな環境もお見せします。

【注意】ナビとして使えるiPadと使えないiPadがあります

大前提としてwifiモデルにはGPSが搭載されていないのでナビとして使うことはできません。
セルラーモデルのiPadはナビとして使えます。

お使いのiPadがセルラーモデルかどうかわからない場合は、『設定』アプリを開いてみてください。『モバイル通信』という項目があれば、そのiPadはナビとして使えるセルラーモデルです。

【コスト重視】ナビを買わずにiPadで代用することになった経緯

【比較あり】ハイゼットカーゴ S700V デラックスと旧型の違い|軽貨物初心者におすすめ?で書いていますが全く希望していない車種、グレード、装備のハイゼットカーゴを購入してしまったのでナビがついていませんでした。
ナビがないまま納車され、最初はどうしようかと正直焦りました。

配送業なんだからナビはいるでしょ。

でも会社の車を使ってる時はiPhoneのナビ(アプリ:カーナビタイム)を使ってまして、それがそんなに不満がありませんでした。
じゃあiPhoneでいいかと思ったんですが

ちょっと待て

オレ、iPad持ってるじゃん。iPhoneよりそっちの方が大画面じゃん。絶対大画面の方が効率いいじゃん!

と、ひらめいて導入に至ったわけです。

つまり、たまたまiPadを持っていて、購入した車にナビがついていなくて、カーナビタイムの良さを知っていた。

ということになります。偶然ですが結果的にコストを抑えつつ快適な環境を手に入れました。

【実例紹介】モリスのナビ環境の紹介

僕が実際に使っているナビ環境がこちらです。

ナビとして使っている iPad Pro 12.9インチ(2020年セルラーモデル)
  • iPad: iPad Pro 12.9インチ(2020年セルラーモデル)
  • iPadの通信:セルラーモデルですがしばらくはテザリングで使っていました。今はsim入れてます。
  • アプリ:カーナビタイム(プレミアムコース)
  • ホルダー: これが使ってないのですが再現性もない方法で申し訳ない
  • 充電方法:ACC連動でエーモンUSBポートからType-C接続
  • こだわり: 配線を隠してスッキリ見せることと、毎日簡単に取り外せること。

この位置だと視線の移動が少なく、画面も大きいので地図の確認が本当に楽になりました。 それでは、この環境をどうやって作ったのか、具体的な手順を紹介していきます。

iPadをナビとして設置する

家でも本業でもiPadは使うので毎日取り外して持って帰ることを前提にしています。

電源の取り出し方【写真あり】

今回使った工具と購入したパーツ

工具

  • +ドライバー
  • 検電テスター
  • グローブ

こだわるなら

  • 電動ドリル

購入したパーツ

電源は例の如くシガーソケットから取ることはしたくなかったのでヒューズボックスから分岐して使うことにしました。

参考にこちらもどうぞ

前から目をつけていた「WASHER」のヒューズを使うために確認します。

左の列の上から5番目がWASHERのヒューズ

検電テスターでエンジンをつけた状態で通電確認。その後エンジンを切った状態で確認。通電なし。


ACC電源であることが確認できたのでここを使います。ついでに+側の確認をします。

エンジンをつけて「WASHER」のヒューズを抜いた状態で検電テスターを差し込みます。右側と左側に挿します。検電テスターが光った方が+です。この場合は右側が+でした。

+ーは結構バラバラらしいので皆さん一個一個確実に確認してください。

WASHERのヒューズがACC電源で右側がプラス極だと確認できたら次に進みます。

「WASHER」のヒューズは15Aなので「エーモン(amon) 低背ヒューズ電源 DC12V・60W/DC24V・120W 15Aヒューズ差替用」を購入。USBの電源ポートとしてギボシ端子でそのまま使えるエーモン(amon) USB電源ポート(Type-C 27W)も一緒に購入しました。

差し替え方は簡単。先ほど使ったピンセットで「WASHER」のヒューズを引き抜いて、購入した「エーモン(amon) 低背ヒューズ電源 DC12V・60W/DC24V・120W 15Aヒューズ差替用」を挿入します。その際にさっき確認した+側にケーブルが付いてる側が来るように向きを確認して刺します。

ひとまずこれで電源の取り出しは完了です。

配線の取り回しとiPadの設置方法【写真あり】

続いてUSBの設置です。これが肝と言っても過言ではありません。まずはバッテリーのマイナス端子を外しておきます。

【最重要】作業前の安全確認
電装系を触る際は、感電やショートを防ぐために、必ずバッテリーのマイナス端子を外してから作業を開始してください。
安全第一で!

そしてこのパネルを開けます。

手前に引っ張るだけです。グローブするのをおすすめします。

続いてこのパネルを開けます

この作業はやったことない人は大変に思えるみたいですけどすごく楽勝です。戻すのも楽勝です。恐れずに引っこ抜いてください。撮影の都合で片手でやってるように見えますがしっかり両手で作業してます。

パネルを二つ開けたら準備は完了です。

エーモン(amon) USB電源ポート(Type-C 27W)の+と−のケーブルを手で割きます。これは力いりません。そして+のギボシ端子側を上から中を通して下まで通します。自分は気合いで押し込んで通しましたが配線通しを使った方が圧倒的に早くて楽でスマートだと思います。下まで行ったら今度はマイナスのくわ型のケーブルをアースに繋げるところを目指して落とし込みます。この時も配線通しあった方が楽です。

USBの設置

アースはここから取りました↓

マイナスのクワガタ端子をアースに繋ぎます

そして下まで通したプラスのギボシ端子をヒューズボックスから取った「エーモン(amon) 低背ヒューズ電源 DC12V・60W/DC24V・120W 15Aヒューズ差替用」に繋いだらバッテリーのマイナス端子を繋いで通電テストをします。

これでエーモン(amon) USB電源ポート(Type-C 27W)の設置は完了です

続いてUSBケーブルの設置

エーモン(amon) USB電源ポート(Type-C 27W)はType-Cで、iPadもType-CなのでPDに対応したType-C To Type-Cであるこちらのケーブルを用意しました。「Anker PowerLine III USB-C & USB-C 2.0 ケーブル (0.9m ブラック) 超高耐久 60W USB PD対応」これはほとんど中に仕込んで表には出てこないものなのでもうちょっと短いPD対応ケーブルでもいいと思います。

PD対応USBケーブルとは

正式名称は「USB Power Delivery(USBパワーデリバリー)」

「PD対応ケーブル」は何が違うのか?
PD対応ケーブルが普通のケーブルと違う点は、大きく2つあります。

  1. 大きな電力(W数)を安全に通せるように設計されている PD充電では、時にノートPCを動かせるほど大きな電力がケーブルの中を流れます。PD対応ケーブルは、その大電力に耐えられるように、内部の配線が太く、丈夫に作られています。
  2. ケーブル自身が能力を伝える「e-Marker」というチップを内蔵している これが最も重要な違いです。PD対応ケーブルには、「e-Marker(イーマーカー)」と呼ばれる賢いチップが内蔵されています。このチップは、充電器と充電されるデバイス(スマホやPC)に対して、 「こんにちは!私は最大100Wまで安全に電気を通せるケーブルです!」 と自己紹介をする役割を持っています。充電器とデバイスはこの情報を受け取ることで、「OK、じゃあ安全な範囲で最大のパワーを送るね!」と判断し、初めて高速なPD充電が開始されるのです。

この「e-Marker」を内蔵していないケーブルでは、たとえPD対応の充電器を使っても、安全のために通常の遅いスピードでしか充電されません。

PD充電を実現するための3つの必須アイテム

PDによる高速充電を行うには、以下の3つが全てPDに対応している必要があります。どれか一つでも欠けると、その性能を最大限に発揮することはできません。

  1. PD対応の充電器 (ACアダプターやカーチャージャーなど)
  2. PD対応のケーブル (e-Marker内蔵)
  3. PD対応のデバイス (スマートフォン、iPad、ノートPCなど)


続いて

穴を開けます

ケーブルを通す穴。開ける場所はここです↓

穴を開けるのに勇気がいるかもしれませんが、モリス流でケーブルを隠したいなら、ここはなんとか開けてください(笑)

ちなみにドリルビットのサイズは12.5ミリにしました。

穴あけ加工
これは逆側の穴を開けてる時の写真ですがこんな感じで穴を開けました

穴の切り口でケーブルが傷みそうなのでこれラバーグロメット 12mm)を使いました。

グロメットは若干サイズが合わないので接着剤で固定してます。

穴からケーブルを通したら外していたパネルを閉じます。

ピンがあるのでよく見て、外した時の逆の順に上の蓋みたいなパネル→ハザードがついてるパネルの順です。ピンを合わせたら軽くポンポン叩いて押し込みます。カチカチ聞こえるのでハマったかどうかわかります。

こんな感じでポケットの中にUSB端子が隠れるようになります。ちなみに、なんとなく必要かもしれないと思って、逆側にも穴を開けています。

さぁ!ここまで来たらようやくiPadの出番です!!お待たせ!!

ドンと置くだけ

ただそれだけ・・・完成です!!!

この使ってるMOFTのケースがちょうどいい感じに引っかかってくれるので設置自体に何か特別なことはしてないんです・・・

しかし!これではせっかくここまで読んでいただいた方に使えない情報になってしまうのでおすすめiPadホルダーも紹介しておきます。

実は自分もそのうちCDプレイヤー型のホルダーを買おうかと検討しています。

車載iPadホルダー

※iPadのサイズによっては装着できないものもあります。

ちなみに「落ちないのか?」と思われるかもしれませんがそのままだとたまに落ちます。でもたったひと工夫だけで落ちなくなります。

それはこれを置くだけ。

滑り止め使用時

たったこれだけで落下率が劇的に変わるので、もし似たような方法で設置を考えてる方はこれも導入することを強くおすすめします!!

このDIYの肝は電源の取り出しと配線の隠し方です。

iPadの設置方法については人それぞれ環境によって変わってくるかと思いますが参考になれば幸いです。

さらにこだわるならこれ!「USB」をL字に変換

ここまできてiPadを接続してみてなんとなく惜しいと思った方もいるかもしれません。

僕もかなり違和感を感じてました。

なんか惜しいんだよな〜と

その違和感の正体に気づいて対処しましたので紹介します。

違和感の正体はUSBの挿し方が美しくない!これに尽きるかと。そして対処法としてこういうものを購入しました。

usb変換アダプター usb c l字 タイプcアダプタ 2個セット 40Gbps高速転送 PD

Type-CのL字に変換タイプです。とても安価で解決できました。

使用してるナビアプリについて。iPadをナビとして使うアプリ「カーナビタイム」

一般の方ならGoogle MapやiOSのマップを使ってもいいと思いますが配送をやるならナビタイムがおすすめです。

そしてナビタイムの中でもカーナビに特化したカーナビタイムがおすすめです

地図ではなくナビに特化してるので使い勝手が普通にナビです。
目的地が左側に来るように設定できたりとナビとして痒いところに手が届いています。

弱点はトンネルでGPSが途切れるところ。山手トンネルとか長いトンネルを通るときは出口を確認しておくなどの工夫が必要です。

カーナビタイムの年間コストはどれくらい?

アプリ経由よりAmazonや直接アカウントを作って支払う方が安く使えます。
こちらのAmazonだと1年間¥6,480 です。

僕はCarPlay/AndroidAuto非対応の1年プランを使っています。有料版だとオフラインの地図やリアルタイムの渋滞情報が使えます。個人的にはガソリンスタンドに価格も表示されるのが驚きました。これはかなり便利です。

まとめ:iPadナビでハイゼットカーゴが快適な配達マシンに!

この記事では、ハイゼットカーゴ(S700V)にiPadをナビとして設置するためのDIYの手順と、配送業務に最適なナビアプリ「カーナビタイム」について解説しました。

ポイントをまとめると以下の通りです。

  • ナビに使えるiPadはGPS付きの「セルラーモデル」
  • 電源はヒューズボックスから取り出すのがスマート
  • 配送業ならナビアプリは「カーナビタイム」が圧倒的におすすめ

大画面で視認性も良く、汎用性も高いiPadナビは、一度使うと手放せなくなる快適さです。皆さんもぜひ、自分の手で快適な配達仕様のハイゼットカーゴを作り上げてみてください!

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